西洋では古代よりつけぼくろが流行するなど、良い意味に捉えられていました。白い肌をより引き立てるというメリットがあってつけぼくろ文化ができ、さらにほくろの位置によって占いが考えられたり、ハート型や星型などを付けておしゃれを楽しんだりと発展していきます。しかし、徐々に取ったほうが良いという考えが登場し、19世紀頃のものと考えられる除去を勧める美容書も残されています。日本では人相学で良い意味に捉えられることが少ないこともあり、昔から邪魔者扱いされていました。江戸時代に書かれた美容指南書には既に除去法が掲載されているので、ほくろを取る手術は案外歴史が長いということがわかります。そうは言っても現代においても取ることは一般的ではなく、大きなほくろがなくなった芸能人がいるとネット上で噂になることは珍しくありません。それでも、ほくろによっては年数が経つと大きくなります。邪魔になるようなら、取ることを考えても良いかもしれません。ただ、稀に治療できないものもあり、治療可能かどうかは医師しか診断できません。まずは皮膚科か美容皮膚科、形成外科などに相談してください。
最も気になるのは、顔にできた大きなほくろではないでしょうか。印象的なのでチャームポイントになる一方で、生活上邪魔になることもしばしばです。およそ5mm以上あれば、メスで切り取る切除法が用いられます。顔にメスを入れるとなると不安を覚える人は多いでしょうが、局所麻酔のお陰で痛みを感じない上に、レーザー治療よりも確実に細胞を除去でき、綺麗に治ります。除去後は細い糸で縫合し約1週間後に抜糸、この頃はまだ赤味が気になるかもしれませんが、3ヶ月も経てば消えている人がほとんどです。傷跡は残るものの、肌のキメやシワなどに紛れるため、人から見て明らかにわかるような大げさなものにはなりません。ほくろが小さい場合は、炭酸ガスレーザーを使うことが多いです。色素ではなく水分に反応するのが特徴の機器で、削り取るパワーが強いため局所麻酔を使うのが一般的です。切除法は初診日に施術することは難しいですが、レーザー治療は行えます。再診は約2週間後、数ヶ月間赤味が残り、深く削った場合は傷跡が残る傾向にあります。
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